リネンサプライで
新潟県の医療に貢献する
メディカル営業部 営業課 課長
三本 欣司(みつもと きんじ)
新潟県内の病院に必要なリネンを提供する
リネンサプライとは、クリーニングとは異なり、当社がリネン製品の在庫を持ち、お客様の要望に応じて必要な時に、必要な量のリネン類をリースするシステムです。当社はリネン類の回収・洗濯・高温殺菌処理・配送に加えて、お客様に代わって在庫や品質の管理も行うので、衛生管理の徹底はもちろん、お客様の効率化と利便性向上にも寄与しています。
メディカル事業本部は、新潟県内の病院や医療機関を対象に、シーツなどの寝具、カーテン、患者用ガウン、医療用ユニフォーム、手術用ドレープなど病院内で使用される多種多様の布製品を提供しています。現在、新潟県内のJA新潟厚生連病院をはじめ多くの医療機関にサービスを提供し、県内病院におけるリネンサプライではトップシェアの実績を誇ります。
医療現場の状況を熟知し、要望に柔軟に対応する
新潟県厚生農業協同組合連合会のリネンサプライ部門が分離独立して発足した当社の最大の強みは、医療現場の状況や要望を熟知し、求められるサービスを柔軟に提供できることです。特に重要な衛生面においては、クリーニング工場内の医療機関対応エリアで専門スタッフが入荷から出荷までを一貫して行い、その後、光触媒加工車両で配送するシステムを構築し、衛生管理を徹底しています。
また、リネン以外にも医療現場のニーズに応えられる総合力も評価していただいています。一般のごみとして出せない注射器やガーゼなど医療廃棄物の収集、高齢患者のための介護用マットレスや歩行器、杖などの福祉用品レンタルにもワンストップで対応できるので、医療現場の負担軽減に一役買っています。
どんな時も医療者が治療に専念できる環境をつくる
医療機関は今も新型コロナウイルスの感染拡大という大きな問題に直面しています。当社の取引先は地域の基幹病院が多く、患者受け入れに当たり大きな負担を強いられていました。その負担を少しでも軽減できないか、医療者が治療に専念できる環境をつくるためできることはないか――私たちも考えました。
使用済みシーツやガウンなどは密封して運び、80度で10分間洗浄すればよいという厚生労働省のガイドラインに従い、密封できる水溶性ランドリーバックを大量に手配しました。同時に、クリーニング工場ではマスク・ゴーグルの装着、手洗い・消毒の徹底、作業エリアのゾーニング、スタッフの健康状態チェックなど、働く仲間の安全を守る体制も作りました。その結果、滞ることなく必要なリネンを提供し続けることができ、医療機関より感謝の言葉に加え表彰までしていただき、大きな達成感を味わいました。
介護分野へもリネンサプライの範囲を拡大
新潟県は全国平均に比べて高齢化率が高く、また、医師や看護師などの医療者不足が長く課題となっています。少子高齢化が加速していけば、医療者不足はさらに深刻化するだろうと予測されています。これまで以上に綿密な情報の共有と効率的な供給サイクルの構築で医療現場の業務の軽減に寄与していきたいと思っています。
また、地域包括ケアシステムの推進により医療と介護の境目がなくなっていく中で、リネンサプライの対象範囲を福祉施設や高齢者専用住宅などへも拡大させることを視野に準備を始めています。社内の福祉事業部門と連携しながら、時代や地域の要請に応えていくことがメディカル事業本部の使命だと考えています。